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「色なんか無いよ」について(齊藤航希)


「色事」という言葉があります。どうして色事と言うのか気になっていました。


仏教的に解釈してみたこともあります。すると「色」は物質的な存在全般を指し示すので、情事に限って「色事」なんて名前をつけた人間はとんでもなく面白いやつだなあと思いました。


最近になって一つ思ったのが、相手を特別な関係の中で捉えることで色付けするからではないか、ということです。とは言え、生活する中で人と接する際、相手に対して何らかの印象を抱いたり、或いは相手の性質を規定してしまったりする点は、恋人だろうが何だろうが関係無く常に避けがたいことだろうと思います。ただ、恋仲の場合、それを故意に行える点に特殊性を感じます。そしてその色付けが正しいかどうか何度も何度も疑い、色を付け直してみるのは楽しいでしょう。「色事」とはそういうことなんじゃあないか、と。どうしてもたいていの場合、無意識下で色付けが完了されていたり、無意識がその色の確実性を根拠も無しに保証していたりするので。暴力にならない色付けっていうのは貴重です。

いっそ、究極の好色野郎にでもなることができたなら。

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